器質的オーラルケアと機能的オーラルケア

口腔を清潔に保つオーラルケア
基本的にオーラルケアには、口腔を清潔にすることと、口腔の健康を維持促進することという、二つの目的がありますが、口腔を清潔に保つことを目的としたオーラルケアの場合、器質的口腔ケアと呼ばれる口腔のケアです。
器質的口腔ケアの目的が、口腔を清潔に保つことであることには、既に言及しましたが、内容に触れると、歯磨きやうがいといった、デンタルケアにおいても行われる、歯と歯茎へのケアに加え、上下の口蓋や舌などに付着した、細菌や雑菌を取り除くことも、器質的口腔ケアに含まれます。
器質的口腔ケアに類するオーラルケアには、口腔内の雑菌と細菌の減少による、虫歯や歯周病の抑制効果及び、誤嚥性肺炎と感染症リスクの軽減効果が期待できるでしょう。
口腔機能の維持促進を促すオーラルケア
口腔を清潔にすることを目的としたオーラルケアである、器質的口腔ケアに対し、口腔の健康を維持促進することを目的としてのオーラルケアは、機能的口腔ケアと呼ばれ、口腔の健康を維持促進することで、口腔の機能を維持促進する口腔ケアとされます。
機能的口腔ケアは、口腔の機能を維持促進することを目的としており、やわらかい歯ブラシや舌専用の歯ブラシを用いて、やさしく舌の汚れを取り除き、味覚機能の維持促進を図る他、マッサージ等で唾液の分泌を促し、ドライマウスを予防したりするケアが主です。
また、機能的口腔ケアを行うと、歯の健康だけでなく、口腔全体の健康が保てるため、固形物を咀嚼して嚥下する食事、平たく言えば、普通の食事が摂れる状態を維持しやすく、健康寿命を引延ばす効果だけでなく、認知症予防効果が望めるかも知れません。